きさらぎ日記

気の向くままにあれこれ

前向きな人

先日 ある病院にお見舞いに行った時の話
 
見舞いに行った人ではなく、
 
75歳と言う男の人と話しました。その人は草刈り機で大けがをして
 
一命を取り留めた話をしてくれました。
 
耳の上から額の生え際をとおって反対側の耳の上まで、手術の傷跡が痛々しく見えました。
 
それからが、気の毒に思いながらも、笑ってしまう話しっぷりにすごい人だと感じました
 
草刈り機の先端が外れ、飛び散り、頭の頭蓋骨に突き刺さり、目の神経が切れてしまったそうです。
 
片方の目は全く見えないとか。
 
頭蓋骨を外して手術をしたので、脳の神経もおかしくなり、計算ができなくなってしまったと、
 
小学1年生の足し算から、リハビリのために勉強してるんだけど、どうしても割り算ができない。
 
10÷3が答えられない。「考えても考えても、できないので、昨日の夜は寝られんかった」と
 
明るく言うのです。誰かが四捨五入したらええんやろと言うと、そうや!それや!と
 
大喜びでした。
 
その人元教員だったそうで、ちっとも落ち込んだ風に見えなく、できなくても努力で何とかなる!
 
という 考えだそうです。
 
きょう退院なんだけど、頭がはげてるから恥ずかしい、恥ずかしい!と真剣に言ってました。
 
「剥げてるんやなくて虎刈りにされてるや!」と慰めときました。
 
奥さんが迎えに来るそうだけど、今テニスの練習に行ってるんで、いつになるかわからんと
 
これまた 明るくおっしゃいました。
 
片目が見えないということは、とても不自由そうで、椅子に腰かけたりするとき、テーブルの端を
 
手で探りながらゆっくり腰かけていました。
 
話のとても上手な人でした。